アトランティスVOL1 - Childhood's End

アトランティスVOL1

アトランティス大陸にロマンを感じる学者は数多く、考古学、地質学、あるいはオカルティズムともとれる神智学など様々な分野からアプローチされてきました。ジュールベルヌ「海底二万里」に代表されるように創作物の世界でも題材として愛されてきました。

アトランティスは本当に存在したのか?

プラトンの言を信じるなら、ジブラルタル付近に存在したはずのかの島であるが、地中海説と大西洋説が広く知られており、そのどちらも決定的な証拠は発見されてはいない。しかしながらプラトン対話篇に残されたヒントを辿ってアトランティスの在りし日の姿を推測をすることはできます。

古代ギリシャのプラトンは未完の著書でる対話篇『ティマイオス』および『クリティアス』で以下のようにアトランティスの姿について語っています。

アトランティスには2種類の人種が住んでいました。そのうち一人の美しい女性は、神ポセイドンに見初められ、最終的には5人の子供を産んだ。

ポセイドンとはギリシャ神話における十二神の一人で大海の主です。ポセイドンの系譜として神話に登場するものは海神トリトン、半神の英雄オリオンなどがいますが、『クリティアス』では

ポセイドンがクレイトーという女性の間に息子をもうけ、その長兄がアトラスであった。

 という記述が存在します。彼がアトランティス王家の祖でありアトランティスという名の由来と考えられます。彼が本物の神の子であるかについては確認する方法はありません

文明の姿についても見ていきましょう。プラトン曰く

アトランティスの主要都市は、水と土地の同心円で構成されている。海と陸の交互のエリアがあり、大小が互いに囲まれ、2つの土地があり、3つの水があり、それぞれが中心からあらゆる円周距離を持つ同心円状に配置されていた。

 

アトランティスは、賢明な治世と高度な技術の高みに彼らを生み出した産業で、強大で繁栄された国となった。かの地はは無限の資源、野生動物、貴金属を持ち、人口も多かった。

大きくて美しい宮殿、寺院、港、そして王国の異なるセクションを結んだ様々な橋や運河のネットワークがあった。公共の建物の建設には白、黒、赤の石が使われていた。

当時のギリシャも世界的に見れば進んだ文明を有していましたが、その知的中枢に触れたプラトンの基準として考えても、相当に豊かであったことが記されています。少なくともギリシャに比べて政治経済的側面、技術面、また人口においても凌駕していたと読めます。

彼らはそれぞれの土地帯に壁、外側の壁が真鍮で覆われ、真ん中がスズで覆われ、内側が城塞を覆っていた。中央の島にある要塞には、宮殿、寺院、その他の公共の建物が含まれていました。金の壁に囲まれた中心部には、クレイトーとポセイドンに捧げられた聖域がありました。

この記述を見るに建築技術も高く、ギリシャ・エーゲ海付近と信仰を共有していた、あるいはその源流となったことが見受けられます。

アトランティスには、温泉と冷たい泉でいっぱいの庭園が数多くあります。人と動物の両方のための無数の寺院、公衆浴場、運動施設がありました。海側は傾斜が高くで絶壁と言われましたが、中心都市は大きさ、数、美しさで有名な山々に囲まれた平野でした。平野は一年に2種の作物を生み出し、冬には雨で散水され、夏には巨大な灌漑運河によって散水され、輸送にも使用されました。

 浴場や灌漑は前述の運河構造によって豊富に水をいきわたらせれば出来ないとは言い切れませんが、この記述は古代ローマ時代すら彷彿とされる技術です。さらに二期作が我が国日本で実現したのは鎌倉時代こととされていますので、定説と言われる歴史とどれほどの乖離があるかお分かりいただけるかと思います。次は軍事について見てみましょう。

平野はセクションに分かれ、戦争の時に各セクションは、戦う男性と戦車を提供しました。アトランティスは巨大で、すべての人が自分の土地を支配していた複数の王によって支配されていました。王と王の関係は、最初の10人の王によって刻まれた倫理の元の規範によって支配されていました。アトランティア王の主な法律は、彼らが互いに武器を取るべきではない、攻撃された国の援助に来るべきであるということでした。

これらの記述は少なくともギリシャの都市国家群の統治がより大きな規模でアトランティスで行われていたと読めます。また彼らは強大でありながら侵略を禁じていました。

 何故偉大なアトランティスは消えたのでしょうか。アトランティスの没落についてプラトンははそれを偉大で強力な帝国として語りましたが富と権力は彼らを「知恵と美徳の道」から「誘惑」したと書いています。偽りの野心に満ちたアトランティスの支配者たちは、神々を彼の聖なる居住地を征服しようと決意し軍をおこします。

プラトンは別の資料でソロンという人物がエジプトで授かった文書の物語を書いています。そこには象形文字でこう書かれています。

暴力的な激変が大陸を沈めた。こうしてアトランティス島は完全に消えた

悪魔の誘惑によって,アトランティスの人種は邪悪な侵略国家となりました.。その結果、戦争が宣言されたこの紛争は大陸が沈むことで収束したと読めます。多くの人がどこかで聞いたことのあるであろう結末ではないでしょうか。そう、古代バビロニアとノアの洪水の物語とよく似ています。アトランティスは水没によって滅亡したのではではないでしょうか。

これらを踏まえたアトランティスの姿はほとんどの歴史家にとっては常識に反している為近年ではあまり真剣にアプローチする価値を見出せないのかもしれません。また現存資料も少ないため、ダ・ヴィンチのヴぉイニッチ手稿のような天才プラトンの理想国家を描いた空想であるという人も多いです。しかし実在を信じる人はいまでも存在しており、彼らの研究はまずアトランティスの位置についての発見から大きく展開されます。次回VOL.2はそこを解説します。